第30章 彼氏と彼女の事情④/アダトリ/下ギャグ/夢主はイルミの彼女
「……そもそも私の中でクロロって頭脳派な印象なんだよね。運動部よりも文化部と言うか」
「確かに。本好きだしな」
「バスケって題材がダメなんだよ、高貴かつ崇高な人類の遺産であるクロロにはスポーツはなんか違うんだよ!」
「いきなり胡散臭いくらい讃えだしたな」
「クロロは碁でもやればいい」
「ゴ?ゴってなんだよ」
「神の一手だよ!!!クロロには天元から想像も出来ない展開の元で勝負を手中に収めて欲しい!」
「それってヒカ◯の碁ね」
「あっパク知ってる?!いいよねあれも。クロロはあのイメージ!」
「なんだ、それ。あたし知らないんだけど」
「先日の盗品の中にあったわよ 今はノブナガが読んでるはず。美少年も多くて中々面白いわよ」
「ノブナガぁ?!あいつ逐一感動して泣いたり周りに共感求めたりして読むの遅いからイライラすんだよな…横から奪うかな」
設定さえ埋まれば勝手に先展開は生まれてくる。
「クロロには試合の最中メガネをかけて欲しい。そこから熱い眼差しを送られたい。“オレに勝てたら…今夜はお前に主導権をやっても構わない”とか言われたい!!」
「急にノッてきたわねリネル」
「クロロと碁石プレイしたいっ」
「石?石のプレイってどんなプレイだよ」
「うんとね。碁石をローターに見たててもどかしい触れ方で弄られて…余裕な表情と共に碁石を指先でエロティックに撫でて欲しい、碁石に嫉妬!」
「全裸にされて女体碁盤上で繰り広げられる闇碁会、なんてのも面白いかもしれないわね」
「なにそれエッチぃぃ」
ヒカ◯の碁と言えばある少年と美貌の青年棋士が時を超えて出会い、様々な試合を経ての成長を描いた素晴らしい作品である。
リネルはきっぱり言った。
「因みにあの漫画なら私、緒方九段の愛人になりたい。普段そっけないのにHの愛撫はやたら濃厚だったらたまらない、きっと絶倫」
「誰だよ」
「なら私は塔矢行洋で。高級料亭で密会からのお忍び温泉旅行とか。規制から解放された雄にしてあげたいわね」
「ひゃあ~塔矢パパか~渋いね~パク~」
「だから誰だよ!」
「マチはそうだなぁ 伊角クンあたり?」
「知るか!」
「イケメンだよ?」
「つーかあたしも会話に混ぜろよ!!」