【M】Memories of summer(気象系)
第2章 『夏の思い出』
あれから季節が何度か変わって…
てか、だいぶ経って
俺はようやく、あの日のことを箱から出した。
別名“パンドラ”という、トップシークレットゾーンから。
相「マツジュンは?『夏の思い出』」
松「夏の思い出ね~…」
櫻「いろいろありそうだな~」
二「なんせ出会いが多いからね、彼は」
大「そうだよね」
櫻「ニノも外に出れば?出会うよ、確実に」
二「いえ、私は。全然家にいても出会ってるんで」
櫻「どういうこと?」
相「バーチャルでしょ?」
大「ゲームか」
二「オンラインという素晴らしい世の中になったんでねぇ。日々、家に居ながらにして世界と繋がっている…」
櫻「何っか違うんだよなぁ」
相「もうダメだよ、あれは。病気だ、病気」
二「いや、俺もね。最近ちょっとそう思う(笑)」
櫻「ちょっと?(笑)」
相「ちょっとじゃないでしょ?」
二「で?Jの思い出は?」
大「そうだ」
松「ん~…」
『夏の思い出』
そのテーマでいくつか浮かんだ中に、あの日の出来事があった。深く、沈めたはずの、俺の中の…幻のような日。
そっか。思い出になったんだな、って。自分で思った。