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【爆豪派閥】鳥籠姫【R-18】

第1章 【爆豪】序章【派閥】



「え? で、連れて帰って来ちゃったの??? この子???」

 リビングのソファーにちょこんと座るその子を見てチャージズマこと上鳴電気は声を上げる。

「悪ぃかよ」
「悪ぃでしょ、かっちゃん何やってんの???」
「うるっせぇわ、黙れアホ面っ!!」
「えー、流石にその暴言は理不尽じゃね?」

 なあなあ、かっちゃあん、と云う上鳴に更に爆豪は吼える。俺はそれを見ながら煙草の煙り深く喫い込んだ。あぁ、頭が痛い。

「いや、にしても爆豪。こんな黙って連れてくるなんて漢らしくねぇよ。何よりもヒーローらしくねぇ!」

 そう云うのは烈怒頼雄こと切島鋭児郎。

「あ? じゃあお前がこいつがどうなっても良いってのか?」
「どうって」
「別に良いぜ? 警察に突き出してやっても」
「……警察」

  爆豪の言葉を上鳴が繰り返す。

「お前等も彼処にいた女が何してたか聞かされたんだろ?」
「そ、れはっ」
「おい、お前。何人殺った?」

 何か云いたげな切島の声を遮って爆豪は少女に言葉を乱暴に投げる。ソファーに座った少女は爆豪を見上げて首を傾げる。

「ハッ、どうやら憶えてもねぇらしいな。警察病院で身体検査されて異常がなければカウンセリングは受けさせて貰えるかもしれねぇがどうせムショ暮らしだ。そっからこいつは二度と出てくることも出来ねぇ」

 切島は爆豪の言葉に押し黙ってしまう。あぁ、本当にお前は優しいね。

「良いんじゃーねの?」

重い空気を破るようにからりと上鳴は云う。

「俺は良いよ! 男ばっかりでムサッ苦しかったし!! こーんな可愛い女の子が一緒に暮らしてくれるなら大歓迎! ねえねえ、料理出来る?」

 少女の横にどかりと腰掛けてその細い肩に腕を回すとまるでいつものナンパのように上鳴は声を掛ける。

 少女はそんな上鳴に少し戸惑った様子で小さな頭を振った。それを見て上鳴は、出来ないかー。ま、いっかー。可愛いしー。と笑う。

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