第4章 【瀬呂範太】アネモネ【R-18】
「……ね、もっ、う、おねがっ」
人工的な快楽によりもう何度絶頂に達してしまっただろう。それでも触れてくれなくて、苦しくて、気持ち良いのに、辛くて、悲しくて、私は涙を溢してしまう。
触れて欲しい、名前を呼んで欲しい、そしてこんな玩具じゃなく、その体温のあるモノで深く深く中を突き上げて、掻き回して、滅茶苦茶に犯して欲しい。
「はんたく、んっ」
縋るように名前を呼んでも範太くんはフゥーッと煙草の煙を吐き出すだけで私の方なんて見もしなかった。
「んっ、んぅっ」
私はずるずると床を這って範太くんの足許まで寄っていく。そのたびに埋め込まれたバイブが不規則に動き、その快感にししど胯間を愛液がぐじゅりと濡らした。
それでも私は一生懸命躰を起こして範太くんの両脚の間に割り込むとサルエルパンツの間に顔を擦り付けまだ兆しでもない其処に服の上から舌を伸ばししゃぶりつこうとした。
「なぁにしてんの?」