第10章 交差するそれぞれの思い.
「姉上…、本当に武州に帰るんですかィ?」
「ええ。やっぱり私には向こうの方が合うみたい」
「姉上…」
「たまには帰ってきてね、総ちゃん」
「…はい、もちろんです」
未来や銀時たちは、土方のことは何も言わず病院でミツバを見送り、姉弟水入らずで武州へ向かう列車のホームまでやってきた
「それじゃ行くね。総ちゃんも身体気をつけてね」
「…はい。姉上も…」
「ふふ、私はもう大丈夫。未来ちゃんのおかげね」
ふわりと笑うと総悟の頭を撫で、出発音が鳴る列車に一人で乗り込んだ
その列車が見えなくなるまで、ホームに一人佇んでいた