第2章 再会
ガラガラガラ…
「いらっしゃい…おや、銀時。溜まった家賃でも払いに…、あら、連れかい?見かけない顔だね」
タバコを吸っている着物の女性 お登勢が未来を一瞥した後、興味深げに尋ねた
銀時は再会した未来を連れて、自宅の一階で営業しているスナックお登勢へやってきたのだ
「おう、なんか適当に頼むわ」
「あ、お登勢さん、僕ウーロン茶で」
「アタシお腹すいたヨ。何か食べ物出すヨロシ」
「あ…っ、お邪魔します」
未来はお店の奥のソファー席に進む銀時を目で追いながら、その女性に挨拶をしながら足を進めた
銀時はソファーに座り未来に声をかける
「お前何飲む?とりあえずビールでいいか?」
「あ、うん、ビールで」
「ババア、あとビール2つ頼むわ」
そんなやり取りを見ていた、カウンターの先客からヤジが飛ぶ
「なんだよなんだよ、銀さんのコレか???」
小指を立てながら、ニヤニヤしているサングラスをかけた男性
あとで未来は銀時から長谷川さんという名前だと聞いた
「そうかァ、銀のじも隅に置けんなァ」
ゴーグルをかけた作業服のご老人は、平賀源外
カラクリ技師だと言う
「そんなんじゃねェよ。こいつは昔からの馴染みだよ」
「あ、初めまして、未来です」
気だるそうに答える銀時に続いて、未来は座りながら背筋を伸ばし、軽く会釈した
(未来…?)
その名前を耳にしたお登勢は、その名を口にした女性を改めて見る
(……)
思うところがあるようなお登勢だったが、また背を向け注文の入った物を用意し始めた