第2章 .漂う手紙の終着点
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『ふはぁ~...』
やっとみんなから解放されて一息をつけている今、餌付けされてた私のお腹はもういっぱい
だから飲み物だけ頂いている
そんな時、私に隣に誰かが座った
イゾウ「随分と人気者になったようだな」
イゾウさんでした!
何かイゾウさんとのこういう展開多くない?w
『イゾウさん、そんなものじゃないよ
もー疲れた、ここ2日の体力消耗半端ないって!』
そーかいそーかい!と言って隣で笑っているイゾウさん
そういえば、最初の方からイゾウさんの姿は見えなかったなぁ
私がオオカミの姿でみんなにタライ回しにされてた時も見当たらなかったし…
『イゾウさん宴の最初居なかったよね?』
イゾウ「ちょいと調べものをしてたからねぇ」
『調べもの?何調べてたの?』
するとイゾウさんは着物の裾の中からひとつの紙を出してきた
イゾウ「お嬢の歌った歌がどーも気になってな」
あぁ、マルコさんが言ってたヤツね
そんなこともあったっけね
イゾウ「この文はお嬢が書いたものであっているかい?」
イゾウさんは手に持っていた文らしい紙を広げて私に内容が見えるよう手渡してきた
その紙に書いてある字はこの世界の共通文字である英語であり最初こそは何が何だか分からなかったが、字形と内容を翻訳してみてようやく分かった
『............ボトル...メール!?』
クムユ姉さんと一緒になって書き始めたボトルメールの手紙
しかもそれは何通も書いた中のひとつ、帰りたくて帰りたくて心配で寝れない日に私が書いたものだ
英語にするのは難しかったが、言葉にするだけじゃ足りなくて、誰かに伝えたくて必死に書いていた
殴り書きの文字がその気持ちをしっかり表していた
でも、何故イゾウさんが持ってるの?
『なんでコレ、持ってるの...?』
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