第2章 .漂う手紙の終着点
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ビスタ「お前達、どこの船のナースか分かっているのか」
スタスタと躊躇無く近づいて行くビスタさんを止めようかと思ったが、あの船の一隊の隊長を務める程だ、きっと強いに違いないだろう
「あぁ?何だよおっさん」
「ナース?知らねぇなァ」
おっさんと言うワードに少しイラッときちゃったね
ビスタさんのどこがおっさんなんだよ!
てめぇらの方がおっさんじゃねぇーか!!
「ビスタ隊長!それに七都!」
ビスタさんの登場により必然的に後ろにいた私の存在にも気づいたみたいでお姉様の顔には安堵が見えた
「おーおー、かわいー嬢ちゃん連れてんじゃねェか、殺されたくねぇならそっちの嬢ちゃんも置いてきなァ!」
その言葉が合図かのように私達はリーダーのような人の後ろにいた海賊達に囲まれてしまった
ビスタ「七都、自分の身は守れそうか」
ボソッと耳打ちで聞かれ少し手や足が震えていたがこんな状況だ
ビスタさんだって別方向にいるナースと私の身を同時に守りながら戦うとなれば何処も彼処も注意して居なければならない
私ぐらい自分で自分の身くらい何とかしないと...!
そう思い私は長いワンピースの裾をたくしあげ銃を取り出す
念のために短刀の場所も太腿からベルトへと移動させる
「やるってことでいいんだな...
おめぇらやっちまえェ!!!」
「「「おぉぉぉおおお!!」」」
合図と共に襲いかかってくる敵
ビスタさんだっているんだ、こんなことで怯えてはいけない
大丈夫よ、こんな海賊と戦うのは初めてじゃないでしょ七都!!
確かにあの時は師匠も一緒だったから心強かった...
人攫いにあった時はひとりだったけど、今はビスタさんがいるんだ
『やるっきゃない!』
師匠...クムユ姉さん...私こんな海賊なんかにやられたくないです
貴方達にしごかれまくった私の本気、ここで発揮したいと思います!!
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