第2章 .漂う手紙の終着点
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どうしても昨晩、七都が歌ったあの歌が引っかかったイゾウは箸を片手、お椀を片手に持ちどこか気が遠のいていた
どこかで聞いたことがある気がしてならない
ワノ国で聞く歌であることからして自国にいた時に聞いたのかと思ったが、記憶はつい最近のものだと思われる
イゾウ「いったい何処で...」
マルコ「どーしたよいイゾウ、何を考え込んでんだ」
迎えに座るマルコが珈琲の入ったカップを片手に新聞を読みながら聞いてきた
大方食事を前に手が一向に進まない俺の様子に何かあったんだろうと思ったんだろう
マルコに話せばこの引っ掛かりも少しは無くなるんじゃないか…そう思ったら口は自然と動いていて
イゾウ「なに、昨晩お嬢が歌っていた歌が妙に引っ掛かってな
...ここ最近で聞いたような歌なんだ、しかも和歌だ」
マルコ「和歌かぃ、そりゃ俺よりお前の方が分かりそうな気がするがねぃ
ちなみにどんな和歌だったんだよい?」
ごもっともであるが俺でも分からねぇからマルコに聞いてるんだ
イゾウ「俺でも分からねぇんだ、確か
あしびきの山鳥の尾のしだり尾のながながし夜をひとりかも寝む
だったかねぇ」
マルコは歌の意味が分からないようで少々首を傾げたが、何か分かったようで顔を上げた
マルコ「もしかしたr「ボトルメールじゃね?」おいサッチ!!」
サッチ「んだよ、ちょっと被っただけだろぉ」
マルコは自分の喋ってる時に被らせてきたサッチにイラッとしたのか今にも頭に乗ったフランスパンを握り潰そうとしている
そんな中イゾウはどこか少しスッキリした顔で、もみくちゃしてる最中であるにも関わらずマルコに話しかけた
イゾウ「その歌が書かれた手紙があるか見てぇんだが、後でこれまでの手紙を見せてくれねぇか?
あとすこしで引っ掛かりも取れそーなんだ」
もしもこの歌が書かれた手紙があれば、あの手紙の正体はきっと...
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