第2章 .漂う手紙の終着点
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「うおッ!!」
そんな話をしていたら先程まで人集りの中心にいたエースさんが行き良いよく飛んできて壁にぶち当たった
『うっわ~いったそ...』
エースさんの飛んでった方向を顔を歪めながら見た
エースさんが当たったであろうところの壁は穴が空いてしまって奥の部屋が見えている
きっとジョズさん辺りでも直すんだろうな...
「エース隊長ぉぉぉおおお」
「マルコ隊長最高っス!」
掛けていた人達の声を後ろに聞きながら私はエースさんの元に歩いた
埃がまいにまっているので鼻と口を片手で多いながら、鼻声で喋りかける
『おーいエースさん、大丈夫ですか?』
エース「ゴホッ七都か.........はぁ、今日こそ勝てると思ったんだけどなぁ」
エースさんの体には傷跡がたくさんあり少し痛そうだった
だが当の本人は埃を少し吸い込んでしまい咳き込んで顔を歪めているだけで、外傷は特に気になっていないようだ
きっとこれくらいの傷という程度にしか思っていないんだろう
でも、その傷からバイ菌が入って悪化させてからでは遅いので私はエースさんを医務室に連れていくことにした
『エースさん、一応医務室行って手当てしよ』
エース「こんな傷手当てなんていらねぇよ!」
本当に痛くはないようで笑っているが、それを私は無理矢理にでも連れていくことにした
『小さな傷口からでもバイ菌は入るんだから、傷口洗って消毒と絆創膏くらいしよ、ほら?』
未だに座っているエースさんに鼻と口を覆っていない方の片手を差し出す
エースさんは大袈裟だと言いたそうな顔をしたが嫌がることなく私の手を取って立ち上がった
エース「んじゃ、ちゃっちゃか手当てしちゃわねぇとな」
そうやってまた私に笑顔を向けたエースさんの顔を見て、私は自分の兄を思い重ねてしまった
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