第5章 .落花と記憶
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静まり返った雰囲気の中、村長だけが声を出した
村長「そうでしたか...
七都の命を救っていただいたうえ、
ここまで連れてきてくださったこと
村のおさ、七都の一保護者として感謝致します
どうか、この村で旅の疲れを癒していってください」
村の人達は今夜は宴だ!
と叫んで支度をしに家に戻って行った
クムユ「なんとお礼を言ったらいいか」
アレン「弟子がお世話になりましたッ」
私の両脇に立つ2人が頭を下げたので、
私も同じように頭を下げる
『本当にありがとうございました』
マルコ「いや、無事に届けられて良かったよい」
一部無事じゃなかった時もありましたがね
彼ら海賊が悪い人たちでなくて良かった
もし、彼らに出会っていなかったら
私の命などとっくのとうに亡き者になっていただろう
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そして夜
隣村の村人も招いて盛大な宴が繰り広げられた
私が帰ってきたと聞きつけた噂好きの村人が広めたんだろう
「「「かんぱーい!!」」」
きっと今夜はみな酔いつぶれるに違いない
お酒が飲めない私は奥さんたちと
子供たちを寝かしつけに行くことになった
「わるいねぇ七都ちゃん
やっとこさ帰ってこられたってのに」
『いえ、大丈夫ですよ
それよりこの子達はここに横にさせていいですか?』
「えぇえぇ、重かったでしょう?」
「この子達も貴女が急にいなくなって寂しがってたわ」
もちろん私達もよ?
『そうなんですね、ご心配おかけしました』
その後は奥さんたちと食事を楽しみながら、
私の海での思い出奥さんたちに話した
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