第5章 .落花と記憶
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クムユ「どこに行ってたのよ!
心配ッした...んだからッ!」
乗っていた車椅子を腕の力で放り出して、
勢いよく七都に抱きついたクムユ
彼女の顔は自分の顔の横にあって見えないが、
直に嗚咽が聞こえてくる
凄く心配をかけさせてしまったみたいだ
動かない足の代わりをほっぽり出してまで...
『ごめんなさい...
本当にッごめんなさい...』
戻ってこれた嬉しさ、
クムユ姉さんに会えた嬉しさ、
心配してくれてた嬉しさ
その全てが今、涙と言う形になって溢れ出た
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余程2人の泣き声がうるさかったのだろう
騒ぎを聞きつけた村人が次々に顔を出した
そして2人を見つけると、村人までもが泣き出したのだ
「七都ちゃんが帰って来た!!」
「おかえりっ!」
「心配したんだぞーー!」
もちろんその騒ぎをある男も聞きつけた
アレン「七都ーーーーーーー!!」
遠くから村長を背負い息を荒らげ
泣きながら走ってくる師匠の姿は、
なんかだかカッコ悪くってw
アレン「本っ当にゴメンなぁ~」
そんな師匠を見ると自然と笑いが込み上げてきた
『師匠、かっこ悪いよw』
かっこ悪くて上等だーなんて叫ぶ師匠
『心配かけてごめんなさい』
生きて会えて幸せだ.........
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