第4章 .虚構の手紙
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スーヴィニア「後ろッ!!」
「うがぁぁぁぁあああああ!!!!」
何者かが海賊の背中を切り裂いた
その証拠に切り裂かれた奴の背中は3つの大きな赤い線が描かれていた
切り裂いた者の正体を確認しようと目線をそちらに向けると、そこには俯いてフラフラと立つクムユがいた
スーヴィニア「クムユ様.....」
声をかけるも返事は無い
だが、呼吸が荒く正常でないことが分かる
一体何が合ったのか...
そんなのクムユ様の世話係だった私だから分かっている
スーヴィニア「...能力の暴走」
「おいっどういうことか説明しろ!!」
クムユ様の周りには禍々しい気を漂わせるこの世の者には到底思えない存在が居た
虚構という力は恐ろしい
使用者の身体を飲み込んでしまうほどの力を隠し持っている
だから旦那様も奥様も、もちろんカホ様も私に様子を見張るよう厳しく言いつけていた
だがそれを当本人は知らない
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