第3章 .届かない想い
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どうやらこの髪飾りは島民のひとりであるスーヴィニアに作り方を教わったそうだ
スーヴィニアとは私達姉妹のお世話をしてくれる、言わばメイドさんと言ったところだろうか
彼女は私達の両親に恩があるらしく、両親が亡くなった今も私達のお世話をしてくれているのだ
...噂をすればなんとやら
スーヴィニア「カホさま、クムユさま」
どうやら誕生日パーティーが終わったのになかなか帰ってこない私達を探しに来たようだ
カホ「ここにいるわ」
スーヴィニア「そろそろ夕食の時間になりますよ」
クムユ「今日の夕食はな~に?」
彼女が作る料理は絶品だ
慣れ親しんだ味だからなのかは分からないが、毎日とても美味しい
特にデザートに出てくるアップルパイは格別だった
だからいつかはレシピを聞いて自分で作れるようになりたい
スーヴィニア「今日の夕食は島で取れた野菜の炒め物とアヒージョです
...それと、デザートにはアップルパイをご用意してますよ」
その言葉に私とカホは顔を見合わせ、まるでパーッ!!と言う効果音が付くかのようみるみるうちに口角が上がっていく
カホ.クムユ「「早く帰りましょ!/早く帰ろ!」」
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