第3章 .届かない想い
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クムユ「アレーン!アレン!」
店につくといつも以上に、とは言っても数人ほど多いだけだが店は賑わっているようで、声を上げなければ店の奥にいるアレンには届かないようだ
店内を見渡しても七都らしい人物はどこにも見当たらない
...おかしいわね
アレン「はいよー!...ってクムユじゃねェか、こんな時間にどうしたんだ?」
クムユ「七都が夕飯の時間になっても帰ってこないから、まだここに居るんじゃないかと思ってね」
アレン「七都...七都.........?!」
アレンは何度か七都の名前を呟いたあと、はっと何かに気づいたようで目を見開き顔を青くさせた
何よその顔は、、、
アレン「...クムユ、お前七都が帰ってこねェっつったよな...?」
クムユ「ええ、言ったわよ
だからこうしてここに私が迎えに来たんじゃない
何よ、まさか今の今まで七都のこと忘れてて仕事させてんじゃないわよねぇ?」
黒い笑みを浮かべたクムユに怖気付いたのか否か、アレンの顔はますます青くなっていった
アレン「...すまん」
震えるアレンの口から小さく零れたのは「すまん」という謝罪の言葉だった
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