第18章 〜相澤消太〜プロローグ
最初に見たときは見間違いかと思った
だから2度見した
間違える筈はない、何せこの間見たばかりだから
腰まで伸びたキャラメル色の髪に大きな瞳、誰から見ても一目を引くような容姿に久しぶりにじっと見る彼女はとても綺麗に成長していた
ふと、一瞬だけ目があった事にドキリと胸が跳ねる
久しぶりに視線が合ったからドキリとしただけだ そう、それだけ
でもそんな考えは綺麗になくなるように目線が合うと嫌そうに目線を逸らした
何だ?本当に俺が何かしたのか?数年前まではちょこちょこと後ろにいた癖に急にそっけない態度
挙句の果てには進学先も知らず仕舞い
入学式の後にラインを送ってみた
昔、まだ引っ付いてた時に教えてもらって何度かやり取りをしていたがここ数年めっきりしなくなった
まだこの番号で送れるのか?と思いながらも送ってみるとすぐに既読がついた
良かった番号は変えてなかったみたいだ
ラインで一言『何で雄英に来たこと言わなかった?』
すると、すぐに返事が来た
『聞かれてないもの』
・・・確かに聞きはしなかった・・・・が、そもそも会話らしい会話しなかっただろう?
というか両親は知っていたんじゃないのか?
俺が先輩の家に行った時にはもう決まっていただろう事に怒りが湧いた
とにかく、直接出向いて説明してもらおうじゃないか