第38章 真相
そして迎えた日曜日
出久は華と2人で道場の前に立っているハズだった
「なんで勝己も付いてきてんのよっ!」
「あ"あ"?いいだろ別に 1人増えようがどーなろーが変わんねーよっ」
華な背後には何故だか勝己が立っている
丁度学校の門から待ち構えていた様に壁に寄りかかっていた勝己は「俺も混ぜろや」と有無を言わさぬ様に付いてきた
「変わるわっ!清十郎さんは出久にだけおいでって言ったんだから」
「あ"あ"?遊びに来いっつったのはアイツだろーが」
「だからっ出久にっ!でしょっ!」
門の前でぎゃーぎゃーと言い合いをする2人を交互に見ながら当の出久はアワアワと慌てている
「か…かっちゃん、華ちゃんも ここは人様の家の前だよっ!」
「ほらっ、勝己のせいで私まで出久に怒られたじゃないっ!」
「煩えっ!つーか そもそもクソナードだけとか言いながら半分野郎もいるじゃねーかっ」
そう、話題にこそ出てなかったが出久の隣にはちゃっかりと轟がいた
爆豪はその事も気に入らない要因だった
「悪ぃ、やっぱ駄目だったか?」
「あー駄目だねっ!何でオメーもいんだよっ」
「焦凍は清十郎に聞きたい事があるって言ったから一緒にどうぞって言ったのよっ」
轟も緑谷同様、彼に聞きたい事があった
なので緑谷が道場に行くと聞いて自分も一緒にと華に直談判していた
「焦凍は勝己と違ってちゃんと同意を得てるのっ!」
「もう来ちまったんだから細ぇ事はいいだろーがっ」
「ああぁもう、声が大きいってば…」
一向に終わらない無限ループの言い合いに緑谷は困り果てたように眉を寄せた
とその時に 背後でギキィと門が開くのを感じた
「やっぱり、なんか賑やかだなって思ってたら華ちゃん達だった いらっしゃい」
そう言って顔を出したのは清十郎だった