第34章 意外な才能
「おい、ちょっとそこの 如月」
「へ?私?」
それは突然だった。飲み物を買いに行こうと歩いていたお昼休みの渡り廊下で急に声を描けられた
目の前に立っていたのは真っ黒な佇まいの先生
確か出久のクラスの担任の先生で相澤先生といったか?
科が違うと殆ど接点がない
そんな先生が普通科の私に何の用だろう
疑問を抱きながらも呼ばれた先生の下へと近付いた
「お前、1-Aの緑谷と爆豪と幼馴染らしいな」
「は…はぁ、まぁ…」
突然聞かれた事に戸惑いながらも小さく頷いた
「他に1-Aの生徒で知り合いはいるか?」
「知り合いと云うか 良くクラスにお邪魔するのである程度は知ってますけど…」
何故こんな事を聞かれないといけないのか
まさか入り浸り過ぎて注意されるのではないかと思わず構えたが予想とは違って目の前にいる先生は何か考え込むような感じで顎に手を充てた
「そうか、わかった」
そう一言だけ言うとくるりと向きを変えてスタスタと行ってしまった
「…え?何なの?」
残された華はポツンとその場でポカーンとしていた
一体何だったのか良くは分からない
その答えを知るのはこの出来事があって数日後