第26章 転機〜相澤消太〜
消太くんが言った通りにホームルームで寮生活の事を先生から話された
私は事前に知っていたから、ぼーっと窓の外を眺めていた
あんな簡単にためらいもなく突きつけられた言葉に少なからずショックを受けていた
そりゃあ他の人の口から聞くよりも消太くんの口からの方がいいけど あぁも業務的に言われたら落ち込む
華は心のモヤモヤがどうしても消えないまま1日を過ごした
モヤモヤした気持ちは放課後になっても変わることはなく、華はノロノロと校舎から校門までの道をゆっくりと歩いていた
こんな気持ちのまま同居を解消するのも消太くんと離れてしまうのも嫌だった
少なからず初めはどうしたらいいかわからない同居だったけど、一緒に過ごす時間が増えるほどに昔の抱いていた気持ちよりも更に気持ちが揺れていたからこそ、淡々と告げられたことに胸がぎゅうっと締め付けられた
せめて言いにくそうに言うそぶりでも見せてくれたら少しでも気にかけてくれてるんだなと受け取るのに
そんな事を思いながら俯くようにトボトボと歩いていたら
ふと目線の先に見知った顔が立っていたので思わず声を上げてしまった
「・・・・あっ!何でここに!?」