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僕の花〜ヒロアカ〜

第24章 すれ違い〜相澤消太〜



今まで恋愛というものはそれなりにしてきた様な気もする

でもあまり長く続くことはなかった

来るもの拒まず去る者追わずのスタイルだから果たして本当に好きだったのかも皆無だ

よく言われたのが一緒にいても笑ってくれない、笑わせてくれない

そんなこと言われても、面白くもないのに笑えるわけもないし笑わせられるわけがない

それに元々こういう顔だ

それを承知で近づいて来たんじゃないのかと言うと大抵連絡が途絶える

そもそも好きという感情がなかったように感じる

今思えば彼女たちに何かを探していたのかもしれない

最初は髪の色

目元

口元

そして香り

全く気がつかなかった、いや気付かないようにしていたんだと思う

それでも心の何処かで違うと否定する自分がいて

華と同居をするようになって

その違和感がするりと無くなって

無意識に華と似た部分を彼女たちを重ね合わせていたんだと気が付いた

幼い頃に約束した『お嫁さん』の部分を浅ましく頭の隅に引っ掛けていた事に自分で自分を笑った

そんな約束、覚えているわけがないじゃないか

他に誰か恋をする相手が出来たかもしれない

それでも目の前で笑う姿に心が暖かくなる

もっともっと華には笑っていて欲しい

こんな事を思うのはいけないとわかっている

だけど、目の前の少女を愛しく思う

ふっと笑うと

あぁ、愛しいと思うと笑えるんだなと

そしてこの気持ちは言葉にしてはいけないと思った




だって俺たちは教師と生徒だろう?



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