第7章 また会える日まで (シャボンディ諸島編)
「どうぞ、お先に!」
ブルックが後ろを振り返り、PX-1と対峙した。
しかしPX-1のビームで速攻やられてしまう。
『マシンガン:小型弾(マイクロショット)!』
効いてくれ!と弾を打ち込むが、虚しくも先ほどよりも効きはしなかった。やはりダメージの蓄積が無ければ大きな損傷にはならないのか。
PX-1はダッと近づいてきて、ブンと腕を振り私はそれをモロに食らって吹き飛んだ。
『ぐぅっ!』
地面に叩きつけられるがある程度受け身を取っていたので容易に立ち上がることが出来た。
遠くからサンジがこちらへ向かってきていてPX-1に背後からダメージを与えた。
しかし、すぐにサンジもゾロ、ウソップもビームをくらい地面に転げてしまう。
私はダッと駆け寄り、まだ動けるウソップに手を貸そうとする。
ウソップはサンジとブルックを揺さぶり動かそうとしていた。
『ゾロ、早く逃げないと!』
私は横たわるゾロの腕を掴んでどうにか立たせようとする。
あぁ、早くしなければまたビームが放たれてしまう。
「待て、PX-1。」
声を聞いた瞬間に私はぴきりと固まる。
だめ、この声は・・・。
「えー!また出たー!!どうなったんだよ、もう嫌だぁ!何人いるんだよ一体、こいつらぁ!」
ウソップが恐怖に帯びた声を上げた。
違う、彼が、本物だ。
首を上げて見据える巨体、それは間違いなくスリラーバークで出会った者だ。
「生きていたのか、ロロノア。」
「お前の・・・慈悲のおかげでな・・・。」
ゾロがヨロリと起き上がった。
私は、ゾロの前にザッと立ち手を大きく広げた。
『今度は私が貴方を守る番。』
私が、今度こそ彼を守る。
助けられるばかりなんてもう沢山だ。
さっきだってそうだった、私のせいでゾロが攻撃を喰らったんだ。
少しずつ増す不思議な感情は何なのか、わからないけれど絶対に彼を失いたくはない。いいや、仲間は誰一人欠けさせない。
「旅行するなら、どこへ行きたい?」
『え?』
予想外の言葉に私は少し怯んでしまった。
最後に手が振り下ろされた時、とっさに振り返りゾロと目がバチリとあった。
瞬間、視界がシャボンディから青空へと変わった。