第7章 《リヴァイ》愛ある行為を ※
キスの最中も決して手の動きは止めない。だが。
「はぁんっ!」
内腿へ手を滑らせ、そこから腿の付け根までを爪先でなぞりながら、もう一方の手は胸の先端を避けて触れるだけ。
これもエマの脳からより多くの快楽物質を放出させ、これ以上ないほどの情欲に溺れさせるため。
決して性急になることなく、少しずつエマに快楽を与えていくのだ。
「あっ、あっ、んん……リヴァイさ、リヴァ、さんっ…」
優しく慈しむようなキスを注ぐと、唇を離したエマはもうだいぶ切羽詰まってきていた。
縋るような目で見つめてくるエマが可愛すぎて、このまま衝動任せに掻き抱いてしまいたくなるがまだだ。
「オイオイ、今はどこも触ってねぇぞ?なのに何だそのはしたない声は。」
分かってる。
執拗なまでに与えられるがどこか物足りない刺激に、エマの身体中はこれでもかというほど敏感になっている。
「あ、あ……あぁっ、!」
ほら。
肩も、鎖骨も、手首も、骨盤も、太腿、膝裏や脛、足首だって全部性感帯になっちまったみたいに、爪先がなぞるだけで馬鹿みたいにビクビクと身体を揺らしやがる。
「リ、ヴァイさ……あ…もう、もう…」
「そろそろ整ったな。」
「えっ!?きゃっ!」
戸惑うエマを抱えて風呂から出て、エマと自分の身体をささっと拭くと裸のまま寝室になだれ込んだ。
身体を拭く間もバスタオルが肌を掠めるたびに体が跳ねて、荒い呼吸も全く落ち着く様子はなかった。ここまでになればもう大丈夫か。
だがまだ、念には念を…
「リヴァんっ……ふぁ……んんっ………」
エマをベッドに組み敷いてすぐに口を塞ぐ。
口内の隅々までじっくり嘗め回すようなキスをし、伸びてきた熱い舌にねっとりと絡みついて離さない。
熱くて甘い口内を堪能しながらまた爪先で緩やかな愛撫を再開させると、あっという間に声を上げ始めた。
「んっあ!もっ…もう……やだっ……あぁ、」
「嫌?ならやめるか?」
「あっ、ちがっ!この触り方、あたまへんになっちゃうのぉ…もっと……」