第6章 ◆ファン様100名到達記念 《リヴァイ》 教訓 ※
「…………」
ひくつく穴から、白濁液が溢れるのをじっと見つめていた。
強い衝撃を受け続けて、もう感覚が分からない。
今自分がどんな顔をしているのかも、四肢がちゃんと動くのかも分からない…
ただ唯一分かるのは、止まらない激しい動悸とヒンヤリと冷たい下半身の感覚。
「エマ…愛してる。」
「へい…ちょ……わたしも、愛してる…」
二人の声が遠くの方で聞こえる気がする。
兵長の手によってエマさんが善がり狂う姿が、何度もフラッシュバックする。
今自分がショックを受けているのか昂奮しているのかさえ、ぐちゃぐちゃで全然分からない。
これは夢なのか?
「おい。」
上から降ってきた声に一気に現実に引き戻された。
恐る恐る顔を上げると、行為前とひとつも変わらない冷淡な顔をした兵長が見下ろし、徐にナイフで手首の縄を切った。
「…すみませ……でした」
解放された俺は崩れ落ちるように床に膝をつき、頭を下げた。
謝罪の声は酷く掠れて情けないものだった。
「よく分かっただろ?エマは誰のものかというのと、てめぇがしでかした過ちの重さが。」
「…はい」
「金輪際エマには一切近づくな。次何かしたらその汚ねぇチンコが一生使い物にならなくなると思え。」
「………はい、わかりました…」
頭を床に擦り付けたまま、俺は今日のことを心の底から後悔した。
そこに猫撫で声のような声が聞こえる。
「へいちょ……」
「ったく仕方ねぇやつだな。」
ゆっくり顔を上げると、ベッドへ腰掛けた兵長に擦り寄るように抱きつくエマさんが見えた。
目は合わない。彼女の瞳には俺なんて一切映ってなどなかった。
二人の唇がまた重なる。
それを見た瞬間、もう無理だと思った。
これ以上見せられたら、頭がどうかなっちまいそうで。
俺は力の入らない体を引き摺るようにして部屋を飛び出した。
fin.