第4章 《エルヴィン》堕ちる ※
「あっ!」
思わず大きな声が出てしまった。
しかし指は膣内を潤す愛液を絡めとるとすぐに出ていった。
「期待はずれだったか?
大丈夫、まずはこっちから気持ちよくなるといい。ナカはその後でたっぷり可愛がってあげるから。」
「?!やぁっ!」
気色の悪い笑みを張り付かせたまま、濡れた中指が花芯へとあてがわれまた円を描き始める。
しかしさっきのとは違って、初めから敏感な部分を押し潰すようにして高速で捏ねくりまわされる。
痺れるほどの快感を与えられたエマはとうとう声が我慢できなくなってしまった。
「んんっ、あぁ…や、め……」
勝手に漏れでる甘い声。小刻みに跳ねてしまう身体。
言葉だけはまだ抵抗しようとしていたが、艷を纏った声で言ったところで説得力の欠けらも無い。
だめ……続けないで……
意思だけは負けるものかと思っていたが、次第にそんな思考も霞んでいってしまう。
もっと触ってと大きく主張する花芯の上を滑るように、高速で円を描き続けられ、熱を持った部分は今にもその熱を解き放ってしまいそうだった。
「あっ、あっ、あぁっ、も……」
勝手に全神経がエルヴィンの指でまさぐられている部分へと集中する。
その時、耳元で落ち着いた低音が響いた。
「イきなさい、エマ。」
「んあぁっ…!」
高い声を小さく漏らし、腰がビクンビクンと波打った。
頭が真っ白になって、何も考えられない。
ただただ酸素を追い求めて、浅い呼吸を繰り返した。
「はぁ、エマ…最高に可愛い。」
浅く呼吸を繰り返す唇に、分厚い唇が重なる。
生暖かい舌がまた入ってきたが、抵抗する力を奪われてしまったエマはエルヴィンのされるがままだ。
イッてしまった。
どこの誰かも分からない男に、こんなにもあっさりと。
悔しくてたまらない。
たまらないけど、イッてしまったのは事実で、その事実は男の欲をさらに煽る結果となり、エマはそんな自分を酷く軽蔑した。