第12章 《エルヴィン・リヴァイ》 “アイシテル” ※
「こんなにたくさん涎を垂らして一生懸命咥えて……どうだ?エマにもそう見えるだろう?」
両脚を大きく開き、足首を持ったままエルヴィンは緩い抜き差しを繰り返した。
この体勢だと奥まで容易く届く。
エマの好きな子宮口を押し潰すよう打ち込めば、彼女から苦しそうな、それでいて悦を含んだ喘ぎが漏れた。
「奥、気持ちいいね、エマ。もっと潰してやろう」
「はっああ゛!!っめぇ゛!!」
エルヴィンが穿つ速度を少し速めただけで途端に声は叫びに変わる。もう僅かでも刺激を増やされるとダメなのだろう。
リヴァイとエルヴィンにドロドロに溶かされて、もう自分の意思などまったく作用しない馬鹿な身体に成り果てているらしい。
エルヴィンはペニスを埋めたまま腰を折り、エマの体を半分に折りたたむようにして覆い被さった。
重力に従い亀頭がグッと奥へ捩じ込まれると、エマの白い喉元が反り返る。
エルヴィンは筋が浮き出た首に、牙を深く突き刺した。
「う゛、あ゛、ぁ……!!」
極上の稀血を体内へ取り込む。
背筋が粟立ち、指先の神経まで昂るほどの高揚感と多幸感に包まれ、エルヴィンは恍惚を浮かべた。
そしてエマも同様に悦びの声を上げ、ペニスを締め上げる。あぁ、これはイッているのか。
吸血行為さえも快楽と感じるこの特異な体質は、まさに吸血鬼に…自分に吸われるために生まれてきたのではとさえ思ってしまう。
いや、きっとそうに違いない。
エルヴィンは首元に手を添え、小指から順にゆっくり力を入れていった。細い首は片手でも容易にその全周を覆えてしまう。
遠くの方でぼんやりと、苦しい呻きが聞こえる。
それは甘い喘ぎ声とはかけ離れた汚らしい音なのに、エルヴィンは狂ったように欲情させられた。
深く腰を打ちつけ続けながら一際強く吸うと、より大量の血液が体内へ巡り、エルヴィンもすぐにでもイッてしまいそうになる。
「ック……」
いつしかエマの声は聞こえなくなった。
いや…聞こえないのではなく、声を発していないのか?
どちらなのか分からないけれど、そんなことはもうどうでもいい。
自分の下で揺れる身体を、エルヴィンは無我夢中で掻き抱き、熱く蕩けきった中へ欲望を解き放った。