第11章 《エルヴィン》黒の彼氏 ※
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一目惚れの彼、もとい正式に彼氏となった男の名はエルヴィン・スミス。
見た目も名前も外国人だが日本語はペラペラ、歳は37でなんと自分より17も上だ。
当然のごとく社会人で、都内の大手メーカーに務めているらしい。
学生の私からしたら社会人の男性ほど魅力的だと思う人はいない。
それはお金の面でというよりも、大人の男性としての心の広さや余裕がある感じがたまらなく好きなのだ。
エルヴィンさんも例に漏れず、私の思い描いた通りの素敵な大人の男性で、しかもそれに加えて紳士だし、顔はかっこいいし、背は高いし、とても優しくてもう言うことなし。
連絡先を聞いて何度かやり取りをした後遊ぶようになった。
そして三回目のディナーの時に、あろう事か向こうから告白されたのだ。
「いつの間にか私の方が君に惚れてしまったみたいだ」
あの時の言葉を思い出す度に動機がするほどドキドキしてしまうし、嬉しくてニヤけが止まらなくなる。
そんなこんなで、私たちは私の逆ナンによる出会いからわずか一ヶ月で付き合うこととなったのだ。