第10章 《リヴァイ》 一線 ※
「はっ、はっ、ふぁっあ、まっ…」
達したばかりの陰核の周辺をまた撫でられ身体は跳ねる。
「待たねぇ。1回イッたぐらいでへばってんじゃねぇ…」
溶け落ちた脳みそに辛辣な言葉が突き刺さった。
だがそれは今のエマにとって、新たな快感の種にしかならない。
一チュク
「やぁぁぁっ!」
リヴァイの指は休むことなく動いた。
ドロドロの液体を垂らす穴に指が埋まり、細長いそれはエマが想定していたより奥まで入った。
「トロットロじゃねぇか…これなら、」
一ツプ
「っはぁっ、」
「二本でも余裕だな…」
「あっ、はぁっ、んん、抜い、て…」
口をついて出たのは拒否の言葉。
でもそれは行為が嫌だからではなく、この先この指に与えられる快感を想像して怖くなったからだ。
膣内でじっと埋まっている指。
繊細そうなそれで膣壁を擦られたら、激しく出し入れされたら、弱い部分を突かれたら…
そう考えただけで、怖くなる。
「何言ってる。こんなに嬉しそうに咥え込んどいて…分かるか?早く気持ちよくさせてくれと俺の指を締め付けてきやがる。」
「っぁあ!」
中でクイと曲げられ、エマは腰を揺らした。
「ほら、正直に強請ってみろ…」
「んぅ、んんっ、」
二本の指が穴の中を丸く掻き回す。ゆっくり、焦らすように。
「言えるだろ…エマ。あんなに大胆なこと言えたお前なら。」
「んぁ……いえ、な」
「……ならお預けだ」
「?!」
掻き回していた指がゆっくりと遠のいていく。
パシ、とエマは気がつけばリヴァイの腕を掴んでいた。
銀鼠色の瞳がこちらを向いた。
「…………て、ください」
「……」
銀鼠色は動かない。
エマの呼吸だけが荒くなっていく。
「っきもちく…して、ください…」
目に涙が溜まっているが気にせず眼を見る。
掴んだ太い腕をギュッと握ると、男は満足そうに口角を上げた。
「良く言えたな…望み通り、善がらせてやる。」
「んぁっ!」
第一関節まで抜かれた指が再び根元まで埋まると、エマから悦びの声が上がった。