第8章 《エルヴィン》堕ちる2 ※
パチュッパチュッと激しく肌がぶつかり合う音と二人の体液が混ざった水音が寝室に広がる。
最初は膣が裂けそうなほどの大きさで顔を歪めながら受け止めていたエルヴィンの陰茎も、彼が言う通り難なくハマるようになった。
抜き差しされる度に膣壁に擦れ、その摩擦だけでイってしまいそうな程に気持ちがいい。
だから、
「あ゛ぁぁあ゛い゛ぐう゛ぅぅう゛!!」
「っ…はぁ、ハハッ。エマは本当にここが弱いな。」
ひとたび奥を貫かれてしまえば、すぐに果てる。
そして、
「らめ゛っ!まらうご、ちゃらめぇ゛っ、」
「君のお願いならなんでも聞いてやりたいところだが、それだけは聞けないな。」
そのお願いは結局何度しても聞いてもらえず、執拗に最奥を突かれて気が狂ってしまいそうな程の快感を味わされる。
エルヴィンが満足するまでずっと続く、快楽地獄。
「涙と涎と鼻水でぐちゃぐちゃになった顔も、可愛すぎだ……そんな、顔で見つめられたらっ、イッてしまうよ…」
「も、あ゛あ!!またっん゛ぁっ!い゛ぐ!い゛ぐぅ!!」
「一緒にイこう…エマ、」
腰を掴まれて子宮が壊されるんじゃないかというほど激しく打ち付けられて、エマは悲鳴を上げながら全身を大きく痙攣させ果てた。
ズルリと抜き取られた肉欲から出された白濁液が、エマの太腿に垂れる。
エルヴィンはそれを丁寧に拭いとって、意識を手放しかけている彼女の名前を呼んだ。
「エマ」
「……ぁ…」
重ねた唇が震えている。
でも、少し動いてエルヴィンの唇をゆっくり啄む。
エルヴィンもそれに応えるように震える唇を優しく包み込んだ。
「エマ…答えを聞いてもいいか?」
唇が離れて、覆いかぶさっている男の瞳が僅かに揺れる。
明日家に帰るか、明日からもエルヴィンと一緒にいるか。
「………わ、たし、は」
“家に帰りたい”
今まで心の底から願っていた言葉が出なかった。