第10章 止められなかった
「濡れてるね」
そう言って、私を前に向かしてキッチンに手をかけさせる。
下着をずらされて、急にモノが入ってくるのが分かった。
『ん"んっ!?っひ、あつ、』
はっ、はっ、はっ、と息が上がるのがわかる。
「ちゃん、可愛い。可愛い声もっと聞きたい」
腰の動きが速くなってる。
『や、あッ、やあ…っ、は、はげしい、から…、もっとっ、ゆっくり…っ、あッ、んんっ!』
「ちゃん」
ああ、なんでこんなことしてるんだろう。
なんで、優しく名前を呼ぶのが敦さんじゃないんだろう。
「今、僕は誰に挿入れてる?ねえ、言って」
グッと奥に突かれる。
『ッ....わ、た、っあ、は、んんっ』
「うん?」
激しく動いていた腰は止まっていて、今なら言える。
『ん、んぅっ、....っ』
私がそう答えると、彼は満足したかのように
「うん、そうだよね。そうだよ。僕が愛してるのはちゃんだけだよ」
そう言われると、涙が出てきた。
目を閉じると、敦さんの姿が思い浮かぶ。
私は好きな人以外に抱かれてる自分が嫌になった。