第7章 意思
「女の子と一緒じゃないか。あの二人はできてるんじゃないかい?」
『わ、分かんない…』
樹戸の甘い息が耳にかかり、頭が真っ白になる。
集中出来きずにいると、もぞ...と何かが動いたのに気づかなかった。
『あっ…』
樹戸がシャツの中に手を入れていた。その手はの胸を優しく揉みだしていく。
『ひ、や、やだっ、ここじゃ...っ』
「ここじゃ嫌?じゃあ何処でするの?」
外を見ると、普通に車が走っている。
「外でやる?別に構わないけど、可愛いちゃんが、他の奴に見られるのは気に食わないけどね」
そう言うと、は首を振る。
「ちゃんと口で言わないと分からないよ」
やらないと言う選択肢は無いようだ。
「ホテル?あ、僕の仕事用の部屋がここの近くにあるけど、そこにするかい?」
『やりたく、ない...』
そう言うと、樹戸の表情が変わった。
「黙って出ていったことが、許されると思ってるのかい?
それに、僕以外の男に目移りまでして。お仕置が必要だ」
樹戸の言葉に答えられずにいると、か細い声を出した。
『り、寮...』
「寮?」
『探偵社の...』
樹戸は少し考え込むと、「じゃあ、そこにしよう」と言い車を走らせた。