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【文スト】君の笑顔が見たいから【R18】

第4章 始まり



暫くすると、ちゃんが起きた。


「あ、ちゃん、おはよう」


僕がそう言うと、ちゃんは起き上がった。


「あぁ、ダメだよ、急に起き上がったら」


僕は支えようとして、手を伸ばしたけど、 ちゃんは『大丈夫です…』といった。


大丈夫かな、と思いながら僕は手を引っ込める。


「お腹、痛くない?」


傷が擦れていたくないかと聞いた。


『いえ、痛くないですけど...』


「...そう」


『あの、ここまで運んでくれてありがとうございます。迷惑かけてごめんなさい』


「いや、全然いいよ、重たくも無かったし」


『どうして、お腹痛くない?とか言ったんですか?』


「それは、その、痛くないかな...って」


僕がそう言うと、ちゃんは服のボタンを外した。


「えっ、ちょっと、ちゃん!?」


僕の顔はさっきのように赤いだろう。


でも、目を逸らすことは無かった。


『…私、敦さんの事信じてるから話しますね』
『この傷、お父さんに付けられたんです』


その言葉で、心臓を鷲掴みにされた。


「えっ、じゃあ、その傷はお父さんの暴力で…?」


ちゃんは曖昧に頷いた。


『でも、本当のお父さんじゃないんです。本当のお父さんは、私が小さい時に死んだから。それで新しいお父さんに、その...無理矢理、せ、性行為されてたんです』

『最初は決して暴力はしてこなかったけど、私が拒否したら刃物とか出して...』


彼女にとっては辛く、苦しかった過去だ。


「 ちゃん、もう話さなくていいよ」


僕がそう言うと、彼女は首を横に振り『知って欲しいから』と口にした。


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