第4章 友達
女子「何コレ…」
女子「ちょ、まじで化け物じゃん…」
女子「キモい!ブス乃は本当にキモかったんだよ!」
女の子たちは足って教室から飛び出してきた。
チラリと教室の中を覗けば、あの子は床に座り込んでいた。
なんとなく放っておけなくて、俺は教室の中に入った。まさか俺がいるなんて思っていなかったあの子は、俺を見た瞬間顔を青白くさせた。
「あらら~、大丈夫?」
『なっ…もしかして、今の見てたんじゃ…』
「うん、もうばっちり~」
『…お願い、この事は黙ってて』
「…なんで~?」
『バレたくないの!』
「…それっておかしくない~?別にいつものことじゃん、いじめなんて」
『…は?』
あれ~?俺間違った事言った~?
あの子は何か考えるような仕草をとった。そして何か思いついたのか、恐る恐る俺の方を見てきた。
『…まさか、あたしの右目、
見てないの?』
「右目?あぁ、遠くてよく見えなかった~」
『…あっそ。なら問題ないわ。秘密にしてなんて言ってごめんなさい』
「右目に何かあるの~?」
『あなたには関係ない事よ。さようなら』
なんとなく、あの子の事が気になって通せんぼをした。
俺とあの子じゃ身長差が凄くて、簡単に見下ろせるどころか、屈まないと視線が合わない。
『…何のつもり?』
「べっつに~」
『ならどいてくれない?』
「…ねぇ、お菓子持ってる?」
『…は?』