第4章 友達
紫原side
正直びっくりした。
昨日確かにあの子の事聞かれたけど、いつもの好奇心だと思っていたから。
「ねぇ~、いきなりどうしたの~?」
「あぁ、今日の事っスか?つか珍しいッスね、紫っちが興味持つなんて」
「興味じゃないし。ただ思っただけ~」
黄瀬ちんと体育館に向かっている時に聞いてみると、見事に話を逸らされた。まぁそこまで興味ないんだけどね。
それから3日後。
部活の休憩中にお菓子を教室に忘れた事に気付いて、ダッシュで取りに戻った。本当はダッシュなんて嫌だけど、遅れて赤ちんにメニュー増やされる方が嫌だし。
「あ、あったあった~」
女子「~ね」
女子「~るわ」
「?何だろ~」
声が聞こえた。
本当ならもう皆帰ってるか部活をしているかの時間なのに、声がするなんて珍しい。
だから少しだけ覗いてみる事にした。
そこには最近よく黄瀬ちんが付き纏っているあの女の子の姿と、5人くらいの女の子の姿があった。
女子「だから何か答えなさいよ!黄瀬君に何の脅しをかけてるの!?」
女子「ブス乃なんか黄瀬君が相手にするわけないでしょ!?」
女子「何か答えろって言ってんだろ!?」
うーわー。女子って怖~。
いじめは確かにあったけど、こういうのも本当にあるんだ。俺無関係で良かった。
てかあの子、何て言うんだろう。
俺は少しだけ興味が湧いた。