• テキストサイズ

人間不信者

第4章 友達



黄瀬side





このクラス…いや、この帝光中学校ではいじめが起きている。



中1の頃は噂で耳にタコが出来るほど聞いていた。俺を取り巻く女の子たちがいじめをしている首謀者だったし、1日1回はその名前が出て来た。




けど、それは去年までの話。





橙乃という名前は知っていても、ただそれだけで俺には関係なかったから。



それが2年になり一気に関係が出来てしまった。








橙乃と同じクラスになった。







話に聞いていた以上にいじめの現状は酷く、俺なら確実に不登校になるレベルだった。


それなのに橙乃は気にも止めず学校に来る。



ふいに俺に話を振られて焦ってしまった。その時のあの俺の一言が彼女の運命を決めてしまうとなると…





「迂闊な事言えないんスよねー。けどクラスにも俺のポジションってものがあるッスから、それこそ迂闊な手助け出来ないし…」


「…なんで俺に言うわけー?」


「何でって…



同じクラスメイトじゃないッスか!紫原っちは気にならないんスか?」

「だって俺には関係ないしー」

「関係ないって…まぁ紫っちはそうッスよね。黒子っちはどう思うッスか?橙乃の事、知ってるッスよね?」

「僕は…」

「休憩は終わりだ。早く練習を再開するぞ」

「あ、はいッス!ほら、黒子っちも行くッスよ!」




黒子っちの意見も聞きたかったけど、赤司っちに呼ばれたら行くしかない。

そこまで橙乃に興味があるわけでもないし、練習量5倍になるなんてまっぴらごめんだ。
/ 38ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp