第3章 本当のこと
「玉艶様.....あっ、えと、陛下と呼ぶべきでしょうか...」
久しぶりに会う上、何処かいつもと雰囲気の違う玉艶様にたじたじになってしまう私。そんな私を見てクスクス笑われた玉艶様は「いつも通りでいいのよ。」と言ってくださった。
「あ、ありがとうございます...。...あの、玉艶様、少しお時間を頂いても...?」
「ええ、もちろん。可愛いの為なら。」
そうして私は玉艶様の私室に案内された。
「あ、あの、玉艶様...。こんな...私なんかの話に私室に通されるとは...恐れ多いのですが...。」
「いいのよ。それで話って...?」
「...ただ、お話したかっただけなんです。2年程、お会いできなかったので...。」
「...そうね。........貴女、沢山の魔法を習得したのね...?」
そうして玉艶様と魔法の話で盛り上がって、夜は更けた。
玉艶様とお話している時に目の端に写った従者達の様子から察するに、やはり私を堕転させたい様子...。私が魔法少女だからだろうな。こんな変わった魔法使いいないし、魔法少女はこの世界で私、ただ1人だから。
別に面白そうだし、堕転しても全然良いけど。でも多分、堕転した瞬間、私は魔女になる。それで紅炎様に迷惑をかけるくらいなら、堕転なんてしたくない。