第2章 酒盛りの後始末
すっかり 鼾をかいて、大の字で寝ている幸村様。
そして、わたしに、背中をさすられ、真っ赤になってげほげほ言ってる佐助くん。
「佐助くん、このお水飲んで、少し楽になるよ」
お水を差し出すと、佐助くんは、ごくごくと飲み干した。
お水を飲んで、楽になったのか、佐助くんが、真っ赤な顔で言った。
「、、、酒は、熱いけど、甘くなかったぞ」
「うん。お酒は、甘くないよ、佐助くん」
「幸村様は、甘いと言ったのにな、、、、、、、」
佐助くんの目は、とろんとしている。
「佐助くんは、もう寝ようね」
わたしは、佐助くんの手を引き、褥に寝かせて、佐助くんの頭を優しく撫でた。
しばらくすると、佐助くんは、すやすやと寝息をたてて眠りに落ちていった。
「おい、才蔵!もっと飲め!!!むにゃ、むにゃむにゃ、、、、」
どうやら、幸村様は、夢の中でも、まだ、酒盛り中のようだ。
「やれやれ」
才蔵さんは、そう言うと、幸村様をずるずると引きずって、褥に寝かせて言った。
「これで、いいでしょ、幸村も」
「これで良くないです!才蔵さん!!」
「二人とも、お酒飲みたかったんだから自業自得」
才蔵さんが、涼しい顔で言った。
「自業自得って!佐助くんは、子供なんですよ!才蔵さんが煽るからです!!」
「佐助も、これで、お酒に懲りたんじゃない?」
「そうゆう問題じゃないです!才蔵さん!!」
「じゃあ、どうゆう問題さ」
「どうゆうって、、、、」
わたしが、言葉に詰まっていると、お団子を食べながら才蔵さんがのんびりと言った。
「煩いの二人寝て良かったでしょ。お前さんも」
わたしは、才蔵さんの、いい加減な言い草に、怒る気さえ失って はぁ...と溜息を付いたのだった。
「佐助くん、あんなに、温泉楽しみにしてたのになぁ、、、」
「明日入れるでしょ。幸村も佐助も」
「でも、、、、、」
「いいの、これで」
「何がいいんですか!」
「何がって、なんでも」
はぁ.....才蔵さんに、何言っても無駄だよ、、、、。
そう思って、肩を落としていると、
「お前さんが、どうこう思っても、どうしようもないでしょ」
「うーん、でも、、、」
「はいはい。行くよ」
才蔵さんは、わたしを引き摺るようにして、幸村様と佐助くんを置いて部屋を出て行くのだった。