第5章 Wデート大作戦
「夏美が無防備過ぎだから男に付け込まれんだろ?」
「私がいつ付け込まれたのよ」
「セ、センパイ……」
「あ!ナナちゃん……!ごめん」
ナナちゃんの存在をすっかり忘れてた。
「……光太郎も、ごめん」
「いや、俺こそ……言い過ぎた、かもしんねぇ」
「わたし水着決めました」
「何色にしたの?」
「黄色です!
ほら、黄色って金色に似てて、インハイ?に勝てそうな気がしませんか??」
「ふふ、確かにそうね」
光太郎をナナちゃんの護衛につかせ、水着の支払いに行って貰う。
可愛い女の子が1人で居たら、また変な人に声掛けられちゃうからね。
「あれ、君1人?
良かったらお兄さんと遊ばなーい?」
そうそう、こんな風に……って!
言ったそばから、私ですか!?
「あのねぇ、結構で……え、黒尾くん!」
「ピンポーン。ずっと後ろに居たのに全然気づかねぇの」
ぶひゃひゃ、とお腹を抱えて笑う。
「1人か?」
「ううん、3人」
「3人?」
黒尾くんが首を傾げた時、ちょうど木兎達が戻って来た。
「よー、木兎クン。
両手に花だな、片方くれよ」
「やなこった!」
「はいはい、冗談は良いから。
私達もう帰るから、ごゆっくり」
「おー」