第4章 蕾
「……そろそろ良いですか?押し倒しても」
ギラリと光った目。
さっきまでの表情との切り替えが、早い。
「そういうのは言わずにしてください……!」
「じゃあ遠慮なく」
優しく押し倒された身体は、ベッドに沈んだ。
ベッドから赤葦の匂いがして下腹部がキュンとする。
「夏美さん」
「な、何?」
急に名前を呼ばれて、胸が高鳴る。
「押し倒されて、興奮したでしょ。
エロイ目になってましたよ」
頬に添えられた手。
荒れ知らずで滑らかだけど、男性特有の骨張った指。
いつもトスを上げる手。
「キスは取っておきますか?木兎さんの為に」
「良い……して」
「分かりました」
ゆっくりと、軽く触れるだけの唇。
赤葦の唇は薄くて、でも柔らかくて。
離れていくのが嫌で自分からキスをし直した。
後頭部を抑え、ちょっと強引に重なる唇。
薄く空いた隙間から舌を侵入させ、絡める。
赤葦の熱い舌。
全部、欲しい……。
「んっ……」
キスに集中していると、不意に胸の突起をつままれた。
「下着の上からでも立ってるの分かる……エロイですね」
「誰の、せいよ、ばか」
「木兎さんですかね」
手際良く制服を脱がしていき、下着1枚にさせられた。
「背中、少し浮かせてください」
浮かせたところに手が入り込み、プチンとホックを外した。
押さえがなくなって開放された胸にしゃぶりつく。
「や、赤葦、シャワー浴びてないから……!」
突起を舐められる度に身体は震えるけど、やっぱり抵抗がある。