第1章 序章
「帰ってレポートやんなきゃなぁ」
学校帰り際に大量に出されたレポートの数にげんなりしながら
いつもの帰り道を帰る。
夕方でもう夜も近いので田舎町のここでは
周りあるのは街頭だけで人っ子一人いない。
さっさと家に帰ろうと道を急いでいると
グシャっと何かを踏んだ音がしたので
足元をみるとなにか手紙のようなものを踏んでいた。
「ん?なにこれ手紙?」
シダ模様の入った蝋で封がしてある手紙だった。
「何が書いてあるんだろう」
人の手紙を読むのは少し気が引けたが、
妙に中身が気になって開けてみると中身は白紙だった。
「何も書いてないのかアンティーク調でちょっと気になってたんだけど白紙じゃなぁ」
すこし残念に思いながら、
不意に肌寒くなって周りを見渡すと
いつの間にか近くにあった街頭や周りの民家がすべて消え
霧が立ち込めていた。
「ここどこ・・・」
気が付くと霧が濃い海の近くにいた。
「あんさん、ここでなにしてはるん?」
「え?」
後ろを振り向くとものすごく美人な和服の女性がいた。
「サバイバー?やなさそうやけど」
「あのすみません、ここはどこでしょうか?」
「ここは湖景村、今はゲームの最中なんやけど、
あんさんどうも参加者じゃないみたいやから
いったん出なあかんなぁ」
お姉さんはぶつぶつつぶやきながら何か考えてる。
ゲームって何だろう・・よ考えていると
「あ!そうや!」
急にお姉さんが声を上げてびっくりするとお姉さんが
「占い師はん、どっかでみてはるんやろ?
今回は逃がしてあげるさかい、この子保護してくれへん?」