第4章 初仕事
SIDE:占い師
朝の少し肌寒い空気を感じて目を覚ますと
隣には名前が寝息を立てながら
眠っていた
流石に会って間もない状態で一緒に寝るのはまずいかなぁと
思いながらも
安心しきって眠っている名前をみると
少し役得な気分になった
上半身だけ起こして、
顔を見るとまだ少しだけ目尻が赤い
昨日あれだけ泣いたら無理もないか
指通りのよさそうな名前の髪を撫でると
名前は少しだけ身をよじって腰に抱き着いてきた
抱き枕とでも思ってるのかな?
彼女が目を覚ました時を考えると
どんな反応するか少しだけ楽しみになった
ふっと物音がすると
窓の隙間からぽっぽちゃんが入ってきた
なるほどさっきの冷たい空気はここから入ってきたのか
くちばしに新しい布をくわえて入ってきたぽっぽちゃんは
そのままそばに来て布団の上に布を落とした
毎朝決まった時間に持ってきてくれるから
本当に賢い子だ
無事に届けてくれたぽっぽちゃんを撫でていると
名前がもぞもぞと動きだした
そろそろ起きるかな?