第3章 幕間
side:納棺師
イライさんが連れてきた女性
ゲートをくぐった瞬間に気を失ったらしく
すぐに医務室に連れていかれたらしい
挨拶だけでもと思い
医務室に向かうとほかの方々もいて
ベットには連れてこられた女性がいた
起きてから大勢の人たちに囲まれているから困惑した様子だった
荘園の主から出された招待状には
彼女が連れてこられた理由は書いてあったけど
誰がどう見ても納得できるものではなかった
肩を震わせながら手紙を読む彼女が
昔の自分と重なって思わず手を握ってしまった
あの時、師匠が僕の手を引いて僕を助けてくれたように
手を握ることで少しでも気が楽になればいいと思って
なんとか落ち着きを取り戻したみたいで
本当に良かった
これから過ごしていく中で彼女とかかわることは少ないかもしれないけど
イライさんを一人にしたの少しだけ後悔した
彼女が元気になったら
今度はもう少し話せるかな・・・