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夢の続き【アイナナ】

第7章 百夢(ヘアメイクさん)


デビューしたときから、ずっと担当してもらってる、ヘアメイクの同い年の女の子、夢菜。明るくて、波長があうスタッフであり、友達。
彼女は、スタイリストのSくんと付き合ってた。

「モモさん、目にくまできてますよー、メイクでカバーしときますね」
明るく、夢菜が言う。
「わ、ほんとマジかー、もう若くないなあ俺も。うまくごまかしちゃって!」
「もしかして、夜更かしで遊んだ?」
ポンポンとくまを隠しながら、会話する。
「うん、そう、夜中までフットサルできるとこ見つけてさ、若い子とちょっと」
「相変わらずアクティブ~」
「ね、そういやSくんどした…?スタイリストさん急に、変わってびっくりなんだけど、何か聞いてない?」
一瞬、夢菜の動きが止まる。
「……あー、田舎帰って、実家のお仕事継いで、それから、結婚するらしいですよ。」
「え!?結婚、夢菜と?」
「まさか。もうとっくの昔に、別れましたよ」
「ええー、全然気がつかなかった…プロだね二人とも」
「ユキさんには、直ぐにバレましたけどね?」
そういってユキを見る。

「そうね、まあ、わかったよ」
「へー、ユキさすが」
「モモ、ヘアメイクの夢菜、お気に入りでしょ」
「え?まあ、うん、趣味とかあうし、ね!」
「そうですね、モモさんの好きなもの、私大体共感できますね」
「ねえ、誘いなよ、チャンスじゃない」
ユキは脚をくみ、少し微笑みながら俺と夢菜を眺め、余裕綽々に言った。

「えー、じゃあ、おしゃれなキャンプでもする!?皆でぱーっと!」
「あーいいですねー!早起きして、みんなで山!」
「こらこら君たち、もういい大人なんだから、グループ交際なんて、最近の中学生でもしないよ」
「いや、私、本気で行きたいです!おしゃれキャンプみんなで」
「…だよね?ていうか、ユキもくる?」
「行くわけないでしょ、好きにして。ああ、ちょっとアイドリッシュセブンの子達と約束あったから、楽屋にいってくる。じゃあね夢菜。」

ばたん、とユキが外に出て、急に楽屋が静かになる。
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