第3章 体の異変
ガチャン、て。
閉まったドアと共に。
さっきいきなり強くなったそれ、の、振動はまた弱くなっていく。
「またイった?」
「歯形くっきり。見ろよこれ」
「ああいいなぁ、ライちゃんになら俺噛まれてもいいよ」
「同じ顔で変態やめろ」
「斗真も似たようなもんじゃん、ねぇ?ライちゃん」
もう、なんにも考えらんない。
さっきからビクビク体の痙攣は止まんないし。
涙も、止まんない。
暑いし、苦しいし。
抱っこされてるだけだってわかってるけど、斗真の触れた肌が焼けるくらいに熱くて仕方ない。
「答えらんねぇよ、もう」
クラクラする。
会話の内容が、頭に入ってこない。
なんで?
「あつ、い………っ」
情報処理能力は全然役にたってはくれないけど。
ふかふかの、たぶんベッドの上におろされたんだろうことだけは、わかった。
「頑張ったご褒美、あげるね?」