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愛玩彼女

第18章 番外編 『仲良し』(後編)


『ゲームスタート』




わけのわかんないままに勝手に開始された、わけのわかんないゲーム。
視界が真っ暗な中、両手は後ろでキツキツに縛られてて。
もちろん痛みは全然、伴ってないのにムカつくくらいに全っ然ほどけない。
暴れてみてもその気配すら、ない。



「ねぇいい加減冗談止めない、これ取ってってば」



「冗談じゃねーって」
「往生際、悪いね」



トン、て。
肩を押された瞬間体は簡単にソファーへと倒れこみ、同時に感じた焦り。
透の膝に乗ってる、情報だけしかなかったのに。
これじゃ本気でどっちがどっちか、わかんない。
視界を奪われた今、頼りは聴覚だけ。
だけどその聴覚ですら、この双子の前ではなんの役にも立たない。



「………っ」



足に触れた、掌の感触だけで体がびくん、と反応しちゃう。



「なんかいいね、その表情」
「とーる」
「正解」
「じゃぁこの掌は、誰でしょう?」


足先に触れていた掌は指先へと形を変えて、足先から太腿へと、撫でるように触れていく。

「とー、ま?」


声、は。
上の方からする。
ってことは、足元にいるのは斗真ってことになる。


「正解」
「いいねライちゃん、その調子」


次、は。
お腹。
シャツが捲られて、お腹に指先が触れた。


「どっち?」


単語が短すぎて特徴が掴めない。
声、は。
下の方からした気がするからたぶん声の主は斗真。
触れる手が指先だから、上か下か、わかんない、これ。


「集中して?」


お臍のまわりをなぞるように、撫でる触り方。
これ。

「………斗、真」


「正解」



指先が、上へと上がっていく。


今度は、胸。
先端を避けて、わざと輪郭をなぞっていく。


「………透」


「正解」



意地悪に焦らすのは、透のやり方だ。



「………ッッ」



先端に、指先が沈む。
指先で転がして、摘まんで。
弾く。


「……ぁ…っ」



口の中に、先端が吸い込まれた。
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