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愛玩彼女

第7章 崩れた関係性


それから。
車は無言で、しかもすごいスピードで走り去り。
マンションへと帰れば。
有無を言わずに制服のまま、浴室へと放り込まれた。


シャワーで体を流し。
脱衣所へと戻っても。
さっきまで着ていた制服どころか下着までもなくなっている。
もちろん代わりの着替えなんて、用意されてるわけもなく。



バスタオル1枚、体に巻き付け。
脱衣所を後にした。



「………っ、斗真」



部屋へと着替えを取りに行くことも許されずに。
バスタオル姿のまま、斗真の部屋へと連れて来られて。
途中白々しく「おかえりー」なんて声をかける透にさえ。
「お前も来いよ」とかなんとか、楽しそうに声をかける斗真にはすでに恐怖しか感じない。





「遊んでやるよ。ヤりたくて仕方ねんだろ?」
「ち、が……っ、斗真っ」
「何が?」
「ぇ」

「こんなもん足まで垂らしといて、説得力ねぇな」



バサッとタオルが床まで落とされれば。
隠すものは何ひとつ、ない。


「…っきゃぁっ」


まだまだ電気なしでも外はこんなにも明るいのに。



「………うそ…っ」


だけどそれ以上に。
太ももに流れる冷たいもの。
座り込んだせいで『それ』をダイレクトに、感じた時の感情は、羞恥心なんて生易しいものなんかじゃない。



「タオルの刺激だけでそんなに感じんの、それともさっきの余韻?」
「さっき?」
「こいつ、同級生とヤってた」

「………へぇ」

「!!……違うっ、あれは……っ」


あれ、は。


襲われた、なんていっても信じる?
いや、信じてもらえたとして、そしたら斗真はたぶんまきちゃんを殺しかねない。
さっきだって良く踏みとどまったな、くらいの勢いだったし。


「ああ、ほんと、甘い匂いするね」
「ぇ」
「蜜を溢さなきゃ、こんな甘くないよねぇ?」

「な、に……っ」



「遊んでやるよ、俺たちがさ」



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