第9章 絶滅危惧種系彼女。
"今日の第1位は…蟹座のあなた!"
"ちなみにラッキーアイテムは…絶滅危惧種です☆"
ぼーっと覚醒しない頭で
TVを眺める。
TVでは朝の番組でうらないコーナーをやっていた。
「・・・。」
"今日の第2位は…ップ"
五月蝿いTVを消して、
私は眠い目をこすりながら
学校へ行く支度をする。
「…ってぇ…。」
傷んだ金髪の髪にクシを通す。
クシに髪が引っかかり、
非常に痛い。
長いロングスカートのような制服を着ると、
私は少し濃い目に化粧をする。
「うっしゃ。」
私はマスクを装着する。
ぺしゃんこに潰したカバンを持ち、
踵を踏み潰したローファーに足をねじ込む。
家を出て、
学校へ向かう。
皆が私の方をチラチラ見ては、
私と目を合わせないように目を逸らす。
私は、いわゆる、
"女番長"なのだ。