第5章 私の彼は"変わりもの"?
「その変わり者な如月さんが好きじゃ。」
先輩は笑顔だった。
思わずその言葉と
その笑顔に胸が高鳴った。
「…私、先輩が思ってるよりずっとずっと変わってると思いますよ。」
私がそう呟くと、
先輩はまた頭をワシワシと撫でた。
「どんなに変わってようが、そっちの方が良い!個性じゃ!」
先輩はまた豪快にゲラゲラと笑った。
「…っぷ、先輩、本当に変わり者ですね。」
私も思わずつられて笑った。
なんだか嬉しかった。
今まで勝手なイメージをつけられて、
少しでも普通と違う行動をするたびに
心配されたり、時には失望されたり…
本当の私を好いてもらえたようで
すごく嬉しかった。
この後、
私と先輩は付き合う事になった。
当然ながら周囲からは
『変!』だの『変わってる』だの言われる。
が、そんな事はもうどうでもいいのだ。
私の彼はそんな『変な私』を好いてくれたのだから。
そんな私の彼も…
とっても
"変わりもの"なのだ。
=fin=