• テキストサイズ

私の彼は"変わりもの?"☆黒子のバスケ

第3章 ヲタク男子。


「うぉぉぉぉ!!!りんりんの握手券当たったぜぇぇぇ!!!」

真後ろの席で大きな声で騒いでいるのは
バスケ部の宮地清志だ。

「お!宮地やったじゃん!それって結構レアな握手会だろ?」

「そうそう!3分間も話せるんだぜ!めっちゃうらやましいだろ~!?」

「オークション掛けたらめっちゃ儲かるんじゃね?」

「バカっ!そんな事するわけねぇだろ!轢き殺すぞ!」

宮地くん達は大騒ぎしている。

そう。

そのりんりんが、実は目の前の席に座っているとも知らずに…。

そう、私はアイドルなのだ。
もちろん、アイドルであることは皆には隠している。
…というか気付かれていない。

なぜなら、今の私は
極厚レンズのビン底眼鏡に
天然パーマでモッサモサした
ださーい女子だからだ。

私は黙って後ろの席の会話に聞き耳を立てていた。

「えー、宮地くんりんりん好きなの~?超ショックー!」
クラスの女子が宮地くんに絡む。

「あ?ショックってなんだよ。轢き殺すぞ。」
宮地くんはクラスの女子を睨みつける。

「え~!だってぇ、りんりんってモロブリっ子系アイドルだしぃー、微妙じゃない?」
女子は負けんと宮地くんに食ってかかる。

(っう。私、女の子にそんな風に思われてるんだ…。)

「バァカ!わかってねぇな!りんりんはな!頑張り屋さんなんだよ!俺は、ずっと見てきたから知ってるんだ!」

宮地くんは勝ち誇ったようにそう言った。

その言葉が、なんだか心地よくて
心がぽっと温かくなった。





/ 116ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp