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私の彼は"変わりもの?"☆黒子のバスケ

第2章 楓。


それから、彼女に会えないまま
どれくらいが過ぎただろうか…?

俺は高校2年にあがり、
木吉も無事退院した。

病院に行くこともなくなっていた。
でも、彼女の事を忘れたことはなかった。

『ドライブスルーこちらから☆』
ピカピカと光る看板を目にして、
俺はふらっと病院のあのベンチへと向かった。

「あ…。」

思わず足が止まった。
ベンチにはあの懐かしい後ろ姿があった。

話しかけたい。
でも、怖くてたまらなかった。

きっと、彼女はもう俺を覚えていないから。

俺はあえて、彼女の隣のベンチに腰掛けた。
そして、あの時のように呟いてみた。

「ドライブスルーまでドライブするー?」

「…っふふふ。」
あの時のように彼女は必死で笑いを堪えようとしていた。

俺はベンチから立ち上がり、彼女の横に座った。

「どうですか?俺の最高傑作!」
俺がそういうと彼女はあの時のようにクシャっと笑った。

「すっごい面白いです!他には?」

「えーっと…」


俺はあの時のように彼女に渾身のダジャレを披露した。

彼女はあの時のように笑ったり、
感心したり、いろいろな反応を見せた。

全てがあの時に戻ったようだった。

でも、一つだけ違った。

「なんだか、私あなたに会った事がある気がするんです。あなたと居るととても心地が良くて…幸せな気分になれるんです…不思議ですね。」

彼女はそう言った。

「不思議ですね。俺もです。」

こうして、また俺は彼女に恋をさせるために
ネタをつくり続ける。

何度だって、何度だって
俺は彼女に恋をさせる。

=FIN=






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