• テキストサイズ

私の彼は"変わりもの?"☆黒子のバスケ

第10章 しんでれらがーる☆


いつだって引っ込み思案で
常に目立たないように行動してきた。

昔から、
友達は決して多くはなかった。
でも、それなりに居た。

だから、高校でも大丈夫だと思っていた。


6月。

高校に入学して既に2ヶ月が経ったというのに
私は未だに仲がいいと呼べる友達はいなかった。

休み時間、
騒がしい教室の中で

一人、本を読む。

すっかり大人しくて地味な子と言う
レッテルを貼り付けられた私には、

必要な時以外誰も話しかけてはくれなった。


例外一人を除いて…。



「あ、凛ちゃーん!何読んでんの?」

ふと本から顔をあげると、
同じクラスの高尾くんが笑顔で私の顔を覗き込んだ。


「あ…えと…この小説です。」

私は小説のカバーをはずし、表紙を見せる。

「ふぅーん。どんな話し?」
高尾くんは私から小説を受け取ると、
表紙と裏表紙を見てから私に問いかける。

「えと…」
「高尾ー!!見て見てー!」


私が説明しようとした時、
クラスの女の子達が高尾くんを呼ぶ。

「うぃーっす!行く行く!ちょっと待ってー!」
高尾くんは笑顔でその女の子達に手を振る。

「わりぃ!また今度詳しく教えて!」
そう言って高尾くんはその場を後にした。

高尾くんはよく喋る人で、
面白くて、優しくて…

クラスの人気者だった。

何より周りを良く見ていて、
私なんかが困っていてもすぐに気づいて助けてくれる。

最近はほぼ毎日話しかけてくれるようになった。

その少しの時間だけが…
いつの間にか楽しみになっていた。





/ 116ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp